毎日火を起こすことの尊さ
薪ストーブの前に座り、まだ冷たい炉の中に小さな火種を入れる。
息を吹きかけ、静かに炎が立ち上がるのを待つ時間は、いつも不思議な緊張感と安心感を同時に与えてくれます。
その炎を見つめながら、私はいつも稲盛和夫さんの著書『生き方』の言葉を思い出します。
「人生の結果は、考え方 × 熱意 × 能力 で決まる」
炎は、まさにこの式そのもののように感じられるのです。
火は、勝手には燃え続けない
薪ストーブの炎は、放っておけば消えます。
薪をくべなければ、空気を調整しなければ、昨日の火は今日には残りません。
人生も同じです。
昨日どれほど良い一日を過ごしても、
昨日どれほど努力しても、
今日また火を起こさなければ、人生は温まりません。
稲盛和夫さんは『生き方』の中で、こう語っています。
「地味で単純な努力を、誰にも負けないほど続けることが大切だ」
薪を割り、薪を乾かし、火を起こす。
そのすべては派手さのない、単調な作業です。
しかし、その積み重ねだけが、冬の部屋を温めてくれるのです。
小さな炎からしか、大きな火は生まれない
最初の炎は、驚くほど小さい。
新聞紙がチリチリと音を立て、細い薪がかすかに燃えるだけ。
けれど、その小さな炎を大切に育てれば、
やがて太い薪を燃やす大きな火へと変わります。
稲盛和夫さんは、成功についてこう述べています。
「最初から大きな成功など存在しない。小さな成功の積み重ねが、やがて大きな成果になる」
火を育てることと、人生を育てることは、驚くほど似ています。
最初は誰にも評価されない努力。
結果の見えない継続。
しかし、その小さな炎を信じて守れる人だけが、やがて大きな火を手にします。
炎は「考え方」の鏡である
同じ薪、同じ炉、同じ火種でも、
人によって炎の立ち上がり方はまったく違います。
焦れば煙が出る。
雑に扱えば火は消える。
丁寧に向き合えば、炎は応えてくれる。
稲盛和夫さんは『生き方』の中で、こう断言しています。
「能力よりも、考え方の方が人生を大きく左右する」
火に対する姿勢は、そのまま人生への姿勢です。
・面倒だから適当に済ませる
・どうせうまくいかないと思いながら火をつける
・今日も感謝して丁寧に火を起こす
その違いは、炎となって正直に現れます。
毎日火を起こす人は、人生を諦めない人
火を起こすという行為は、
「今日も生きることを選ぶ」という意思表示でもあります。
寒い朝、眠い朝、忙しい朝。
それでも火を起こす。
その行為は、
「今日という一日を、ちゃんと生きよう」と決めることなのです。
稲盛和夫さんは言います。
「人生は心の持ち方で、いくらでも変えられる」
火を起こす習慣は、
心を整える儀式でもあります。
炎を前にすると、人は自然と静かになります。
呼吸が整い、思考が落ち着き、心が今ここに戻ってきます。
それはまさに、『生き方』が教える「心を高める生き方」そのものです。
炎は、嘘をつかない
うまくいかないとき、炎は正直に教えてくれます。
・薪が湿っている
・空気が足りない
・積み方が悪い
言い訳は通用しません。
人生も同じです。
結果が出ないとき、環境や他人のせいにしたくなります。
しかし本当は、どこかに必ず改善点があります。
稲盛和夫さんの言葉が、炎の前では特に重く響きます。
「他責の人生に、成長はない」
炎は、静かにそれを教えてくれる存在です。
毎日の火は、人生の修行である
薪ストーブのある暮らしは、決して楽ではありません。
便利さだけを求めれば、スイッチ一つの暖房の方が圧倒的に楽です。
それでも多くの人が薪ストーブを選ぶのは、
そこに「生きている実感」があるからです。
稲盛和夫さんが説く人生観も、同じです。
楽な道より、正しい道。
近道より、王道。
結果より、在り方。
火を起こすことは、
そのすべてを毎日確認する行為なのです。
炎の前で読む『生き方』は、人生を温める
もし『生き方』をまだ読んだことがないなら、
ぜひ薪ストーブの前で読んでみてください。
炎の揺らぎとともに読む稲盛和夫さんの言葉は、
ただの成功哲学ではなく、
「生きる姿勢」そのものとして胸に入ってきます。
炎は、今日も静かに問いかけてきます。
あなたは今日、どんな火を起こしましたか。
どんな心で、生きましたか。
まとめ:火を起こすことは、生き方を起こすこと
毎日火を起こすこと。
それは単なる暖房作業ではありません。
・継続する力
・心を整える習慣
・感謝する気持ち
・正直に向き合う姿勢
それらすべてを、炎は静かに育ててくれます。
稲盛和夫さんの『生き方』と、薪ストーブの炎。
この二つは、驚くほど同じ方向を向いています。
今日もまた、小さな火を起こす。
その行為こそが、人生を温め続ける最も確かな方法なのかもしれません。


