はじめに
薪ストーブや焚き火を楽しんだあとの**「余熱」**、皆さんはどう活用していますか?
ただ火が消えるのを待つのはもったいない。実はこの残り火のやさしい熱こそ、低温調理にぴったりなんです。
この記事では、火の余熱を使ってつくれる低温調理レシピを3つご紹介します。アウトドア好きや薪ストーブユーザーの方にぴったりな、自然の恵みを味わうレシピばかりです。
低温調理とは?
低温調理とは、60〜80℃前後の比較的低い温度でじっくり火を通す調理法です。肉はしっとり柔らかく、野菜は甘みが引き出され、栄養も逃げにくいのが特徴。
一般的には電気のスロークッカーや低温調理器を使いますが、薪ストーブや焚き火の残り火でも代用可能です。
火の余熱でできるおすすめレシピ3選
① 鶏むね肉のしっとりハーブコンフィ
材料(2人分)
- 鶏むね肉:1枚
- オリーブオイル:適量
- にんにく:1片
- ローズマリー:1枝(乾燥でもOK)
- 塩・こしょう:適量
作り方
- 鶏むね肉に塩・こしょうをふり、30分ほど常温でなじませる。
- 小鍋やスキレットに鶏肉とオリーブオイルを入れ、にんにく・ローズマリーを加える。
- 薪ストーブの灰受け近くや、まだじんわり温かい炉のそばで1時間ほど余熱調理する。
- 竹串がスッと通れば完成!
ポイント: 火が完全に消えていても、手で触れられない程度の熱があればOK。急激に温度が上がらないので、しっとりジューシーな仕上がりになります。
② さつまいものねっとり焼き
材料
- さつまいも:中サイズ1本(できれば太め)
- 濡れ新聞紙、アルミホイル
作り方
- さつまいもを洗い、濡れた新聞紙で包み、さらにアルミホイルで二重に巻く。
- 薪ストーブや焚き火の灰の中に完全に火が落ちた後の熾火ゾーンに入れて、1時間〜1時間半放置。
- 箸がスッと入ればOK!
ポイント: 低温でじっくり加熱することで、甘みが引き出されて蜜のような食感に。市販の焼き芋とは一線を画す味わいです。
③ 燻し卵(半熟風スモークエッグ)
材料(4個分)
- 卵:4個
- 燻製チップ(桜 or ヒッコリー):ひとつかみ
- アルミ皿 or スキレット
作り方
- 卵を茹でて、半熟(7分程度)にしておく。
- アルミ皿に燻製チップを入れ、ストーブの上や焚き火跡のまだ熱いところに置く。
- 卵を金網などに乗せ、燻煙が出る程度の温かさをキープして20〜30分放置。
- ほのかな香りと味がついたら完成。
ポイント: 余熱でじっくり燻すことで、火が強すぎず殻も割れにくい。保存性もアップ。
薪ストーブユーザーにこそ知ってほしい「余熱活用術」
薪ストーブや焚き火は、「暖をとる」だけでなく、「熱源」としての価値も高い存在です。
以下のような使い方もおすすめです:
- ストーブの天板に鍋をのせてコトコト煮込み
- 断熱調理器と組み合わせて保温調理
- ダッチオーブンを使って煮込み料理
火の残り香がほんのり染み込む料理は、ガスやIHでは出せない味わいです。
おわりに|火の恵みを暮らしに取り入れよう
薪ストーブや焚き火は、ただの暖房器具・娯楽ではありません。人間の原始的な調理法「火を使う料理」の原点がここにあります。
余熱を活かせば、手間も光熱費も抑えつつ、驚くほど豊かな味わいと時間が手に入ります。
「火のある暮らし」を楽しんでいる方は、ぜひ今回のレシピを試してみてくださいね!