薪ストーブユーザーの悩みのひとつが「薪の消費量」。寒い時期はあっという間に薪が減ってしまい、「もっと長持ちさせたい!」と感じる方も多いはず。
この記事では、たった1本の薪をできるだけ長く燃やすためのテクニックを、初心者向けにわかりやすくご紹介します。
🔥 1. 薪の「選び方」で燃焼時間が変わる!
▶ 含水率は20%以下がベスト
薪がよく乾いているほど、ゆっくり安定して燃えます。逆に水分が多いと、熱が蒸発に使われてしまい、すぐに消えてしまいます。
👉 ポイント:
- 含水率計でチェック(20%以下が理想)
- 見た目はヒビ割れがあり、軽く、カラカラ音がするもの
▶ 樹種にも注目しよう
長く燃えるのは「広葉樹」系。火持ちがよく、熾火(おきび)も長続きします。
おすすめの樹種:
- ナラ
- カシ
- クヌギ
- サクラ
※針葉樹(スギやヒノキ)は燃えやすいですが、火持ちは短めです。
🪵 2. 薪の「置き方」で燃焼スピードを調整
▶ 縦置きでじっくり燃やす「キャンドル焚き」
薪を縦に立てて設置する方法です。空気の通りが少なくなり、薪の上からゆっくりと燃えていくので、火持ちが大幅に向上します。
▶ 熾火(おきび)を活用する
薪が赤くなって熾火になった後も、熱源として十分な力を持っています。新しい薪を入れず、熾火だけで保温するのも一つのテクニック。
🌬 3. 空気調整で燃焼をコントロール
薪ストーブには「一次空気」「二次空気」と呼ばれる調整口があります。燃焼速度を変えるには、空気量のコントロールが重要です。
▶ 薪がよく燃え始めたら空気を絞る
- 最初は全開でしっかり燃やす
- 熱が出てきたら空気を徐々に絞る(閉じすぎ注意)
- 火が安定したら、最小限の空気でじっくり燃やす
💡コツ:青白い炎 → 燃焼が強すぎ
オレンジのゆらめき → 安定燃焼
🕰 4. 太さと本数で火持ちを調整する
▶ 「太薪」1本で長時間
細い薪はすぐ燃えてしまいますが、太く乾いた薪ならじっくり燃えてくれます。
さらに、1本だけ入れることで空気量も自然と抑えられ、火持ちが良くなります。
▶ 組み合わせ方も工夫しよう
例えば、太薪1本に対して、下に少量の熾火 or 細薪を添えると、着火しやすく長持ちもします。
☕ 5. 火を育てる「間」の感覚を大切に
薪を頻繁に足したくなる気持ちはわかりますが、そこをグッと我慢してみましょう。
火は生き物のようなもの。薪の状態、ストーブ内の温度、空気量、すべてが整うと自然と長く燃え続けてくれます。
✅ まとめ|1本の薪でも工夫次第で長く燃やせる!
テクニック | ポイント |
---|---|
薪の選定 | 含水率20%以下&広葉樹 |
置き方 | 縦置き・キャンドル焚き |
空気調整 | 燃え始めたら絞る |
本数制限 | あえて1本で挑戦 |
火の育て方 | 焦らず様子を見る |
🌲 編集後記|薪ストーブは「火の質」を楽しむ道具
「もっと薪を長持ちさせたい」という思いは、節約だけでなく、火をじっくり楽しむ感性にもつながります。
1本の薪に集中して火を観察すると、薪ストーブの奥深さがどんどん見えてきますよ。
ぜひ今回のテクニックを試して、「火との対話」を楽しんでみてください。