――体を整える最強の“薪活フィットネス”**
炎のある暮らしに欠かせない薪づくり。
その中でも「薪割り」は、ただの重労働ではありません。
むしろ 最新の身体科学に合致した、最高の全身運動 といえるのです。
本記事では、スタンフォード大学のパフォーマンス研究をまとめたベストセラー
『スタンフォード式 疲れない体』 の視点から、
薪割りがなぜ“疲れない体をつくる究極のトレーニング”になるのか?
を、深く・わかりやすく解説します。
「薪割りは大変だから疲れる」
と思っている方ほど、読み終わる頃には考えが変わるはずです。
1|『スタンフォード式 疲れない体』が伝える“疲れの正体”
スタンフォード式が強調しているのは、
疲れ=体力の問題ではなく、自律神経と姿勢の問題である ということ。
特に重要なのは以下の3つです。
① 自律神経が整えば疲れにくくなる
ストレスや不規則な生活で交感神経が優位になりすぎると、
体は常に“戦闘モード”。
これが疲れを生む原因だとされています。
② 姿勢と体幹の使い方がエネルギー効率を左右する
前傾・猫背・反り腰などのアンバランス姿勢は、
本来必要ない筋肉まで動員してしまい、疲労を加速します。
③ 運動は「負荷」よりも「継続性」が鍵
激しすぎる運動より、
日常に組み込み、自然に体を動かす習慣 が疲れない体を育てる。
これらを踏まえると、薪割りは想像以上に“疲れにくい体を育てる動作”なのです。
2|薪割りは「自律神経を整える最強のルーティン」
薪割りの最大の特徴は、
一定のリズムを刻む反復運動 であること。
これはランニングやウォーキングと同じく、
自律神経を安定させる“リズム運動”に分類されます。
● リズム運動がもたらす3大メリット
① 心が落ち着くセロトニンが分泌される
木を立て、斧を構え、振り下ろす。
この規則正しい動作は一定のテンポがあり、
脳内でリラックス物質である セロトニン が活性化。
結果として、
・頭がスッキリする
・気持ちが整ってくる
・集中力も高まる
など、精神面のメリットも大きくなります。
② 外作業なら「太陽光×運動」で相乗効果
太陽光を浴びること自体がセロトニン活性と密接。
スタンフォード式でも「日光を浴びると疲れにくくなる」と解説されています。
薪割りは必然的に屋外作業になるため、
適度な運動 × 日光浴 の組み合わせが自然と実現します。
③ 雑念が消え、マインドフルネス状態に入る
斧を振る動作は集中を要し、
気を抜けば危険でもあります。
そのため余計なことを考えず、
“今ここ”に意識が向く=マインドフルな状態へ。
これは疲労回復・ストレス緩和に直結します。
3|薪割りの動作は「姿勢改善」と相性抜群
薪割りは単純に見えて、
実は正しいフォームを維持しなければうまく割れません。
そしてこのフォームこそが、
体の軸を整えてくれる最高のトレーニング になるのです。
● ポイント①:自然と“正しい姿勢”でないと割れない
斧を振り下ろすには、
- 骨盤を立てる
- 体幹を安定させる
- 肩甲骨を動かす
- 足裏でしっかり地面を踏む
この姿勢のセットが不可欠です。
悪い姿勢だと力が逃げてしまい、薪にまっすぐ力が伝わりません。
意識しなくても
「正しい姿勢を学び直せる運動」
これが薪割りの強みです。
● ポイント②:体幹と背中の大筋群がしっかり使える
薪割りは上半身の運動に見えて、
実際は 体幹・背中・股関節 の大きな筋肉を使います。
大筋群を使うとエネルギー効率が高く、
疲れにくい体の基礎がつくられる。
スタンフォード式でも
「大きな筋肉を使うことで疲れが軽減する」
とされており、まさに理想的な負荷です。
● ポイント③:左右バランスを整えられる
薪割りは片側だけで行うと体が歪むため、
自然と左右を均等に使うようになります。
- 右手前 → 左手前
- 立ち位置を交互に変える
- 足の踏み込みバランスを意識する
など、左右を使い分けることで
身体の非対称性が改善し、疲れにくい状態へ。
4|薪割りは「全身を連動させる複合運動」
筋トレにも有酸素運動にも分類されにくい薪割り。
しかし実際は両方の良さを兼ね備えた
全身連動トレーニング です。
● 使われる主な筋肉
✓ 腹直筋・腹斜筋(体幹)
✓ 広背筋・僧帽筋(背中)
✓ 三角筋・上腕(肩〜腕)
✓ 大臀筋・ハムストリングス(お尻・太腿)
まさに「全身運動」。
しかも動作は常に縦の連動で、
スポーツや日常動作のパフォーマンスも上がります。
● 適度な心拍数で“疲れない体”ができる
薪割りのリズムは、
ほどよく心拍数を上げながらも、
息が上がりすぎることはありません。
これはスタンフォード式でいう
「疲れない体をつくる最適運動ゾーン」 に近いもの。
- 心拍数の上がりすぎを防ぎ
- 持久力と代謝を高め
- 続けやすい
という理想的な運動になります。
5|スタンフォード式が推奨する「疲れない体づくり」に薪割りがぴったりな理由
ここまでのポイントを整理すると、
薪割りが疲れない体に効果的な理由は明白です。
① 正しい姿勢を自然と学べる
フォームが崩れると薪が割れない。
→ 姿勢トレーニングとして最適。
② 自律神経が整う
リズム運動 × 日光 × マインドフルネス。
→ 疲れがリセットされる。
③ 大きな筋肉を効率よく使える
体幹・背中・股関節が主体。
→ 日常動作も軽くなる。
④ “継続できる運動”である
薪ストーブ生活なら毎年のルーティン。
→ 運動習慣の形成に最適。
⑤ 達成感が強く、心理的満足度が高い
割れた瞬間の爽快感は、
ドーパミンを生み出し、継続を助けます。
6|効果を最大化する薪割りのコツ
最後に“疲れない体づくり”に直結するコツを紹介します。
● ① 斧を振り下ろすのではなく「体重で落とす」
腕力で振るとすぐに疲れます。
背骨〜骨盤を一直線に保ち、
腕は添える程度で“体の軸”で斧を落とすのがポイント。
● ② 呼吸は「吐く>吸う」意識で
スタンフォード式でも
呼吸のリズムで自律神経が安定するとされています。
振り下ろす瞬間に ふぅーっと吐く と、
力が入りやすく疲労も軽減。
● ③ 20分を上限にする
長時間やりすぎると逆効果。
リズム運動は 短時間×高密度 が基本です。
● ④ 複数の太さを交互に割る
同じ太さだと筋肉の使い方が偏ります。
太い・細いを混ぜることで、身体動作がより自然に。
● ⑤ 終わったら軽いストレッチで仕上げ
肩・股関節・脇腹のストレッチを行い、
自律神経と筋肉の回復を促しましょう。
7|まとめ:薪割りは最高のスタンフォード式トレーニング
薪割りは、単に薪を作る作業ではありません。
実は“疲れない体をつくる科学”に合致した、
極めて優れた全身運動です。
- 自律神経が整う
- 正しい姿勢が身につく
- 全身の大筋群が使える
- 心拍数が適度に上がる
- 継続しやすい
- 達成感が高い
薪ストーブを使う暮らしをしている方にとって、
薪割りは最強の健康投資です。
スタンフォード大学の研究が示す“疲れにくい体”は、
ジムや特別な器具がなくても手に入ります。
炎のある暮らしを楽しみながら、
ぜひ薪割りという自然な運動で
体と心を整える習慣を育ててみてください。


